母が冷蔵庫を欲しがる理由がしょうもない

ある日、母と2人でランチをしに行った時のこと。

母が唐突に「冷蔵庫が欲しいから、電気屋に行ってもいい？」と言いだしました。

冷蔵庫……？

はて。もう寿命？え、でもまだ買って４年くらいしか経ってないんじゃ？

すると、母は「２階に置きたいのよ」と一言。

２階の部屋、それは元・私の部屋だったのですが、今は母と飼い犬のキキの部屋になっています。

２階に冷蔵庫ねえ、そんなに頻繁に飲み物出したいのかね？

私「冷蔵庫になに入れたいの？」

母「…………」

私「え？」

母「…………」

私「あんだって？？？」

母「ビール！！」

母は一階の冷蔵庫にビールをいれていると、父に「なんだこれは！！」と言われたり、勝手に飲まれることに腹を立てていたようなのです。

それで２階に自分だけの冷蔵庫が欲しいと思った、というワケ。

母はビールを浴びるように飲んでは酒乱になる女なので、「２階に冷蔵庫なんて置いたら、毎日酒浸りになるんじゃ……」と心配しましたが、私は彼女に400万円以上の金を借りている身。

いやだ、ということはできず、母にお願いされるままにAmazonで冷蔵庫を見つけてあげました。

1人暮らし用の小さいサイズのヤツ。

母「これ、どのくらいで届くの？」

私「２日くらいで届くみたいだよ」

母「時間指定はできるの？」

私「できると思うよ」

母はそわそわしていて、「時間通りに来るかしら」なんて言っています。

別に１日中、母は家にいるじゃないかと思ったのですが、母の心配はほかにあったようで……

母「お父さんに見つかりたくないのよ」

って、お前はエログッズを通販した主婦か！！！！

それから2日後、母は無事に父の留守中に冷蔵庫を受け取り、根性で２階に運んだそうです。67歳の老女のどこにそんなバカ力があったのか……

ビールを飲みたい、という執念ってすごいわ……？

千葉N子

サイゾーウーマンで沼コラムを連載中のアラフォーウーマン。今日も頭痛と闘いながら散財する日々