推しに課金してきた

ステディがね、イベントを主催するらしいんですよ。

それでクラウドファンディングを募っていたの。

ステディは「もうちょっとで達成だ～～～！！！」とサイトをチラチラ見ていて、そのとき、私こう思ったのよね。

ここは……かっこよく、「私もクラファン参加するわ？」って言おうかと……。

でも、問題は価格。

１万円……？

いやあ、１万円は高すぎるのでない？？

私は自分の財布のことを想いました。

ウーン、たしかおろしてきたばかりの５万円があるけれど……でもさあ、これ、私の生活費なわけよ。いまは現金あるけど、すぐに……。

私はそろそろと後ろに下がり、ゲームしているステディの後ろで金を数え始めました。

１、２、３、４、５……やっぱり５万円ある……。でもさあ……。

私は迷った末に5000円を取り出し、ステディに言いました。

「これを使ってくれい！！！」

すると、ステディは目を丸くして驚き、「いいのかい、N子ちゃん？」と言いました。

いいのよ、私、いつもめちゃくちゃよくしてもらってるしね！！

ただ、ステディの喜び方はそれほどでもないものでした。

喜んでくれているんだけど、「え！！？？」という感じではないというか。

やっぱり、１万円だったかしら……と思っていると。

ステディは「現金でもらうより、クラファンに参加してほしい」と言い、私にお金を返してきました。ふうむ……クラファンね？

ところが新規登録を何度やっても、ログインできず……。

値を上げてステディに「よくわかんない！！！」と言うと、「じゃあ、お金預かってもいい？俺が入れておくから」と言いました。

そして―――私は、5000円札を出す……のをやめ、１万円札を取り出しました。

テッテレーーーー！！！！

ステディは「え、本当に！！！？？？」といっぱい驚いてくれました。

そうそう、この顔が見たかったのよ！！やっぱり１万円にしてよかった！！嬉しい～～～～！！！

家計は火の車だけど、やっぱりステディのためになっているのって、気分いい！！

推しに課金は正義っ！！

千葉N子

サイゾーウーマンで沼コラムを連載中のアラフォーウーマン。今日も頭痛と闘いながら散財する日々